雲が流れて
今が流れて
立ちつくして流れて


言いたいことが
とうとう言えず
ことばを失う
そしてもとの自分

透きとおった空は
透きとおった空は
すべての塵をあつめて
すべての塵をにぎる手

嫌なものを嫌と言う
それときれいなものを見る
ゼロ+10の11年

日曜の午後
最後に、と思うと
ありがとうにあふれる

坂の途中で
未来に、と思うと
かがやきを見て哀しくなる

青と雲と風と
虫喰いの蔦を
見あげていたら
ひかりに折れたふたつの顔

ひとりごとにつまずいて
追われているのだろうか
ちがう
探していただけ

そして空に
・・・・
空かぁ・・・っと
吐いた息。