11月11日、ギャラリーの設営が終わって12日から開場となる。

初日明け方、窓の向こうは初雪が舞っていた。
                外はガクッと冷え込んだ風が吹いている。


チェルシーのギャラリーで終日椅子に座ってボーっとしている俺。

とにかく静かである。
・・・だあ?・・れも来ない・・・

そう、日本人がひとりきたが、日暮れにはウム?
                   その1人の顔を思い出せない。
             真っ白な静けさが打ち消してしまうのだろうか?

そんな空間で、黙ってブログを書きながら、
               もうひとつの頭が動いている。

自分にとっては、どれも大切な作品、
これを包む、あのプチプチのビニールってどこに売ってあるんだろう?

その確認と、搬出を丁寧にするためにも、
予定の1日前に片付け始めるってのは
やっぱり非常識とか、失礼にあたるのだろうか?

住所などの送り状って、
自分でやらなきゃダメなのなら、今のうちに準備しておかないと・・・

気づくと、そんなことばかり考えているのだ。

あまりに暇で、といって居ない訳にもいかないから
同じビルにあるギャラリーを、ぶらぶら覗くと
ほとんどが、モダンARTで閑散ととしていた、少しホッとする。

時間をかけてゆっくりと、モダンARTってなんだろう?
          このNYに、それを分からせてくれる人もいない。

13日。

早朝から、〔AIA〕という建築家グループでのレクチャーがあり
夕べ、久しぶりに酔ったせいか、今朝の冷え込みに腹が痛い、最悪である。

このレクチャーも当初は10人の予定が、4人になったという。
それでも、やるべき事は、まあ、やる。
けれど AIAに着くと、なーんだ10人いる、 ・・・ったくNY。

終わると、メイジング。

一緒にランチをする時間はできませんか?
もっと大きな人を集めるから、もう一度話す機会を作れないか?という。

ジャパンソサエティー以来の深度を感じて、
気持ちも少し上向いてギャラリーへ。

しかし・・・今日も、ただ2人、来ただけ。
BGMがリピートできず、いったん切れると
             ただ真っ白な無風空間が広がる。

壁、天井、床もドアも真っ白で
作品だけが浮かんでいる空間に自分がひとり。

見方を変えて。

これもいい時間として、この今を言葉に変えよう。
冬山のような、静かな言葉を探そうと、目を閉じてみる。

・・・・いつの間にか眠っている。

今日は18:00から21:00まで
もうひとつイベントの予定が入っている。

小さな頃からARTに取り組んでいる、
ちょっといいとこの子供たちのスクールで
土を使って絵を描いてもらう、
そしてネイチャーについて感じてもらう授業である。

実はこれ、今後展開してみたい、
NY発?東京で、考え温めてきた新しい企画のはじまりなのだ。

終わって、これも深度抜群によく、親達もその喜び方がとても深かった。

14日。

レセプションパーティーの日を迎えて(予定は18:00?21:00)

ギャラリーは10:30に一応開けなきゃ、と思うが、
気が向かず、午前中は横になっていた。

午後から行ったギャラリーは、韓国の女性がひとり来場、
話を聞くと、間違えて踏み込んだが、来てよかったという。

あ?あで、
ぼーっとしていると、関係者からの電話が鳴った。

あの今日のレセプションですけど、最低20人分くらいのワインや寿司、
チーズ、クラッカーを用意しましょうね。

(イヤー?もう、飲み物が少しだけあれば…)
                 と、言いたくて、お任せします。

レセプションの時間18:00。

NY在住だという日本人マダムが3人組で現れた、その他に3人、
18:30になって・・・ジャパンソサエティーが良かったのでまたきました、
そんなアメリカ人夫婦が一組だけ。

あの?みなさん、ワインなど、あるものはどんどん取って下さいね・・・・・

《正直なところ、用意してしまった品々がある程度
手をつけた形にならなければ19:30を過ぎたあたりで、切り上げられない。》

心に中は、もう十分わかった
それもNYの結果として潔く、受け止めよう
ダラダラと、時間がすぎてゆくのが、まず自分にムカつく。

俺は主催者であり、仮に想像する。

“シュウヘイさん大丈夫
   ここに来てくれた人が、必ず次につなげてくれるよ。
     なんて言われたもんなら、こっちの自律神経が逆立ってしまう。”

そこに、ブルックリンに住むイタリア人マイスター
(彼の工房で2日間、お互いの技能を話し合った人物)がやってきた。

すぐ 、昨日のARTスクールの先生が現れて、それぞれにお礼を言っていた。

そのうちに・・・・

ギャラリーには、あれよあれよと、次々と人が訪れて、
      空間は時間いっぱいまで、人混みに変わってゆく・・・・

✳︎カーボーイハットをかぶったカメラマンが、
     すべての作品のデーターをあなたにあげる代わりに
           私にこのデーターを雑誌社に持ち込ませてください。

✳︎あなたはどこの国から来て、これをどこで身につけたのですか?

✳︎ひとりのARTから、
     こんなに多彩な表情を持ち、しかもナチュラル、驚きです。

✳︎このクラフト?ART? は、すべてのアメリカ人が、
               はじめての体験となることでしょう。

✳︎この詩と土の組み合わせに魂が震えた、
               それは私にとってはじめての感覚。

✳︎なぜ、もっと多くの人達に、この情報を発信しないのですか?
          私たちは、もっとあなたを知りたいと思っています。

✳︎あなたはまたNYに訪れますか?

✳︎この詩に、言葉の自然を感じます
          データを頂くことはできませんか?

✳︎あと、映画、《ハーブ&ドロシー》の佐々木芽生さんが
                足を運んでくれたことに感謝したい。

などなど、ダレガダレダカワカラズ、
通訳を探しても、ミツカラズ、
ふたり同時に話しかけられてもワカルワケナク

おおよそ150人を越えたか
       名刺を渡すことも
             貰うことも殆んどなく、

・・・・・なんだこりゃで、21:00。
         27日目、はじめて手ごたえのあったNY
  通じないんじゃない、会う人にあえば十分いけるNY                
けれど、 ずっーとわからないNY。