自然を測ることはできない。
海と空と大地と、太陽への祈りと畏れ
人間は原子力という
自然の神に触れてしまった
神は怒っているのではなくて
我々が、神に近づいて、触れてしまったのである
自然を操ることは出来ない
拡散することをコントロールは出来ない
姿の見えないものに震えたいま
姿の見えないものを、とらえようとして
測りきれないはずの自然の中で
安心と安全、検査と保障を探し
感覚と体験からは離れて
あらゆるものを数値で受けとめる時代へとすすむ
穏やかか穏やかでないかを
土と水と光を測ることでしか
信じられなくなってしまうのか
祈ることで立ち止まれず
畏れることでも立ち止まれない
神秘と驚きを
神秘と驚きのままに受けとめることは
もう出来なくなってしまったのだろうか?
失ってしまった物は、
測ることでは取り戻せない
師が言う・・・
打つも果てるもひとつの命
打つも果てるもひとつの命
春の無情の中で、時代を変える雪が降っている
新しい時代の価値をなにで計るか
絶望から希望を、どう考えるか
測ることとは相いれない者たち
この僧は、なにを鎮め、どこへ行ってしまうのだろうか。