今、踏みしめたのは
    赤く染まる前に散った、淡色の葉

美しくあれ 
哀しくあれ 

   ・・・・・・


美しくあれ 哀しくあれ 

あなたはね、
   喜びがあるけど哀しいのよ

もうあなたは、その心の隙間を
    簡単には埋められなくなってしまって

もう、ひとりぼっちなの

だから、あなたはいつでも
        こころ穏やかに眠れる
            自然な場所を見つけなさい。

自分の知恵を振りしぼっている人間が、
          そればっかりだったら
               枯渇して壊れてしまうの

もうあなたは、その世界に踏み込んでしまっている

でも、そんなことを人に言ってみても、
           それは自分にしか解らないでしょう

あなたは、もう戻れない

ふたりといない人になってしまった今

生み出すという事は、
      自分を削るようなこと 

 

   ・・・・・・
 

降り続いていた雨はあがり
          しずくの波紋、水の鏡

こずえを抜けて落ちる、光の矢をあびて
      また皮膚の皮一枚を溶かしてしまう
               このロウのような身体

         

                 美しかれ、哀しかれ。