塗り壁の力
数年前まで、いわゆる刑務所の出入りを繰り返し、 その長い人生の大半以上を過ごしてしまった人物が、 およそ4年間に渡り、この自分につかえていたことがある。 関東出身、生まれながらの天涯孤独。 その昔 […]
生みだしている人に
今、踏みしめたのは 赤く染まる前に散った、淡色の葉 美しくあれ 哀しくあれ ・・・・・・
空をみあげて
子供の頃の自分を思い出すとき 情けないくらいに、泣いて、震える 臆病な人間だった事が、 今でも強い記憶として残っている。 けれど、表向きは、元気でわんぱく、 取っ組み合いのケン […]
歓待の西洋室物語
《 もてなしの館 》からの招待状は、めったに発行されることはない。 これまでも幾度となく、 その噂を聞きつけて、たずねてくる人はいたけれど、 僕はいつも、にこやかに話しながら、 その最後には、なんだかんだと […]